いつものスーツスタイルにマンネリを感じたり、もう少しお洒落に気を使いたいと考えたりしたとき、ベスト(ジレ)の導入を検討する方は多いでしょう。
しかし、
「スーツと違う色のベストを合わせても大丈夫?」
「マナー違反や、ちぐはぐでダサい印象にならない?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
本記事では、スーツと色違いのベストを着用する際の基本的なマナーから、誰でも失敗なく着こなせる鉄板の色合わせ、そして素材選びのコツまで解説します。
結論から述べると、スーツと色違いのベストを合わせることは問題ありません。
スーツの上着とスラックスに対し、あえて異なる色や素材のベストを合わせるスタイルは「オッドベスト(Odd Vest)」と呼ばれます。
これは決してマナー違反ではなく、スーツ発祥の地である英国や、ファッション感度の高いイタリアでは古くから愛されている伝統的な着こなしの一つです。
ベストを着用するスーツスタイルと言えば、「スリーピーススーツ(三つ揃え)」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
スリーピーススーツとは、ジャケット・ベスト・スラックスをすべて同じ生地で仕立てたスーツのこと。伝統的なスーツスタイルであり、威厳や格式高さ、上品さを演出できるのが特徴です。
一方のオッドベストは、ジャケット・スラックスとは異なる生地で仕立てられたベストを取り入れたスタイルであり、スリーピーススーツとは明確に異なります。スリーピーススーツと比較すると、さまざまな生地や色柄から選べるオッドベストは表現の幅が広く、合わせるスーツも自由なので汎用性が高いと言えるでしょう。
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「スーツと色違いのベストを着て、ダサいと思われないか心配……」と不安を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、揃いの生地で簡単に統一感を演出できるスリーピーススーツと比べると、オッドベストは着こなしにセンスを問われます。
「色違いのベストでダサい」と思われてしまう原因の多くは、「色の組み合わせ」と「素材のミスマッチ」にあります。
後述する色合わせのポイントや選び方のコツを押さえることで、ダサい印象を払拭し、オッドベストをお洒落に着こなすことができるでしょう。
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次は、シチュエーション別にオッドベストを着用する際のポイントやマナーを紹介します。

ビジネスにおいて重要なのは「信頼感」であり、落ち着いたトーンでまとめるのが鉄則。
ネイビースーツであれば、トーンの異なるネイビーやブルーグレーなど、スーツと同系色のベストを選べば失敗はありません。
柄に関しては、無地か控えめな柄がおすすめ。遠目には無地に見える程度の織り柄や、シャドーチェックなどが適しています。
ビジネスシーンでは、オッドベストで個性を主張することよりも、「きちんと感」を優先しましょう。
結婚式やパーティーなどの華やかな場は、オッドベストが活躍するシチュエーションです。
親族の結婚式など格式を重んじる場合はスリーピーススーツが無難ですが、友人や同僚の式で一般ゲストとして参列するのであれば、オッドベストで華を添えるのはマナーとして問題ない場合がほとんどです。
たとえば、ライトグレーやシルバーのベストは、どんな色のスーツとも相性が良く、フォーマル度を高めてくれます。二次会などのカジュアルなパーティーであれば、淡いピンクやブルーなどのパステルカラーで個性を出すのもおすすめです。
お通夜、告別式、法事などの弔事において、色違いのベストを着用することはマナー違反となります。
弔事での正装は、ジャケットとスラックス(およびベスト)がすべて同じ黒の漆黒生地で作られた「ブラックフォーマル」です。ファッション性を主張する場ではないため、オッドベストの着用は避けましょう。
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スーツとベスト、色違いの組み合わせは無限に存在しますが、失敗しないための王道の組み合わせを確認しておきましょう。

ビジネスから結婚式まで幅広く対応できる、万能な組み合わせが、ネイビースーツ × グレーベストです。 ネイビーの持つ「誠実さ」とグレーの持つ「知性」が組み合わさり、都会的で洗練された印象を与えます。

ブラックスーツに、シルバーのベストを合わせるスタイルは、結婚式などの式典・セレモニーにふさわしいドレッシーな装いになります。
フォーマルな印象のスーツに対し、柄物のベストがアクセントとなり、非常にエレガントな印象に。ゲストとして参列する結婚式やパーティーにもおすすめです。
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色合わせが完璧でも、質感がチグハグだと違和感が生まれます。細部のこだわりが「着せられている感」を払拭します。
スーツの生地とベストの生地の素材感を揃えることで、コーディネートにまとまりを作ることができます。
たとえば、スーツがウールならベストもウール系を、リネン(麻)混のスーツなら、ざっくりとした素材のベストを、といった具合です。
反対に、起毛した冬用フランネルスーツに、ツルツルした薄手の夏用ベストを合わせてしまうと、チグハグな印象になりがちです。
スーツスタイルはサイズ感が非常に重要であり、オッドベストに関しても同様です。
ベストのサイズ感が合っていないと、だらしない印象に見えたり、スタイルが悪く映ったりすることがあります。
着丈については、立ち姿勢でベルトが隠れる程度の長さが適切。身幅に関しては、ボタンを閉めたときにシワが寄らず、かつ体にフィットするものを選びましょう。
布帛(ふはく)のベストだけでなく、ニット素材のベストも優秀なオッドベストとなります。とくに「ウォームビズ」や「ビジネスカジュアル」では、ウールのカーディガンやベストタイプが活躍します。
ニット特有の柔らかい印象になるため、親しみやすさを演出したいときにおすすめです。
スーツと色違いのベスト(オッドベスト)を合わせることは、マナー違反どころか、スーツスタイルをお洒落に格上げする有効なテクニックです。
スーツ・紳士服のはるやまでは、スーツに合わせやすいオッドベストやニットベスト、ベストがセットになったスリーピーススーツを豊富に取り扱っています。
スーツスタイルにベストを取り入れたいと考えている方は、ぜひ一度はるやま公式オンラインストアをチェックしてみてください。
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また実用的な機能性を生み出す仕立て、ディテールにまで気を配ったデザインを徹底的に追求し、高品質・低価格を実現しています
お客様に安心してお買い物していただくために、厳しい品質検査基準を設定しています。
当社は、取引先様との共栄共存を重視した経営姿勢を貫いてきたことから、多数の取引先に恵まれ、豊富なブランド商品を多数取り揃えることが可能になっています。また、仕入れ先と一体になった商品開発がかのうであり、これにより「機能性の高さ」と「ファッション性の高さ」を同時に追求する強みを持っています。