寒い季節、スーツでの防寒対策にお悩みの方は多いのではないでしょうか。
なかには、
「スーツにセーターを合わせるのはOK?」
「スーツに合わせるセーターはどう選ぶ?」
「セーターを取り入れたスーツコーデのポイントは?」
といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、スーツスタイルにおけるセーターの着用可否やマナー、選び方や着こなしのポイントをご紹介します。コーディネート例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
結論から述べると、スーツにセーターを合わせるスタイルは、適切な「シーン」で、マナーに沿った「選び方」をすれば全く問題ありません。
むしろ、正しく取り入れることで、防寒性だけでなく、季節感のある上品でおしゃれな着こなしを演出できます。
スーツにセーターを取り入れる大前提として、まずはご自身の職場の服装規定(ドレスコード)を確認しましょう。
近年、環境省が推進する「ウォームビズ」の普及もあり、冬場の防寒対策としてセーターの着用を認める企業は増えています。
ただし、服装の自由度は業種や社風によって大きく異なります。たとえば、金融機関や公務員、士業など、堅実さや信頼性が第一に求められる職場では、スーツスタイルが厳格に定められている場合があります。
一方で、IT企業やクリエイティブ職、比較的服装の自由度が高い内勤中心の職場では、ビジネスカジュアルの一環としてセーターの着用が広く受け入れられています。
ご自身の職場でセーターを着ている上司や先輩がいるか、規定に明記されているかを確認することが、マナー違反を避けるための第一歩です。
セーターの着用が職場で許可されていても、「いつ、どこで着るか」というTPO(時・場所・場合)の判断が非常に重要です。セーターは元々、フォーマルなスーツと比較するとカジュアルなアイテムに分類されます。
そのため、ビジネスシーンの「格」に応じて使い分ける必要があります。
たとえば、ビジネスカジュアルが推奨される職場であれば、オフィスでの勤務においてセーターの着用は問題ない場合がほとんどです。また、社内での打ち合わせや、付き合いが長く気心が知れた関係性の取引先であれば、セーターの着用が許容されることが多いでしょう。
一方で、重要な商談・会議や、初めて取引先に訪問する際など、フォーマルさが求められる場面ではセーターの着用は避けた方が無難です。
また、厳粛な記念式典への参列時や、就職・転職活動時なども、セーターの着用は避けるべきだと言えるでしょう。
このように、大切なのは「相手に失礼にあたらないか」「その場のフォーマル度に合っているか」を基準に判断することです。
オフィスカジュアルにぴったり
セーターの着用がOKなシチュエーションでも、どんなセーターでも良いというわけではありません。
次は、スーツに合わせるセーター選びのポイントを見ていきましょう。
もっとも重要なのが色と柄です。
スーツに合わせるセーターは「無地」が鉄則。アーガイルやフェアアイル、ボーダーなど、柄物のセーターは、それ自体がカジュアルな印象が強く、ビジネスシーンには不向きです。
色は、スーツやシャツと調和しやすいベーシックカラーを選びましょう。具体的には、ネイビーやグレー、ブラックなどは、ビジネスで求められる信頼感や清潔感を損なうことがないためおすすめです。反対に、赤や黄色などの原色や明るすぎるパステルカラーは、ビジネススーツとの対比で悪目立ちしてしまう可能性があります。
セーターの「ゲージ」にも注目してみましょう。
ゲージとは、編み目の細かさ(密度)を示す単位で、スーツのインナーとして着るセーターは「ハイゲージ」が主流です。
・ハイゲージ:細い糸で高密度に編まれた、薄手で滑らかな生地。
・ローゲージ:太い糸でざっくりと編まれた、厚手で編み目が見える生地。
ハイゲージのセーターは、表面が滑らかで光沢感があり、非常に上品な印象を与えます。また、薄手であるためジャケットの下に着ても着膨れせず、スーツの美しいシルエットを崩しません。
一方で、ローゲージ(ざっくり編み)のセーターは、カジュアルな印象が強まります。また、ハイゲージと比べると生地が厚手なので、ジャケットの下に着るとごわつき、窮屈になりやすいため、スーツとの組み合わせには適していません。
素材は、見た目の品格と着心地に直結します。ビジネスシーンにおすすめなのは「ウール」や「カシミヤ」です。
ウール(羊毛)は高い保温性と適度な光沢、優れた吸湿性を持ちます。スーツとの相性も抜群で、もっとも一般的かつ実用的な素材です。メリノウールなど、繊維の細いものを選ぶと肌触りも良くなります。
「繊維の宝石」とも呼ばれるカシミヤは、非常に軽量でありながら抜群の保温性を誇ります。滑らかな肌触りと上品な光沢は、スーツスタイルを格上げしてくれるでしょう。
そのほか、セーターの素材として一般的なコットン(綿)は、吸湿性に優れ、肌触りが良いですが、ウールほどの保温性はありません。どちらかといえば、春先や秋口の肌寒い時期に適しています。また、アクリルなどの化学繊維は、天然素材に比べて安価な傾向で、シワになりにくく洗濯しやすいのが特徴です。
見落としがちなのがサイズ感です。セーターは「ジャストサイズ」を選びましょう。
大きすぎるサイズは、相手にだらしない印象を与えてしまう可能性があるほか、ジャケットを着た際にごわつきや着膨れの原因になります。反対に、小さすぎるサイズは窮屈な印象を与えます。
試着の際は、肩のラインが合っているか、身幅に不自然な余りや突っ張りがないか、袖丈や着丈が長すぎないかを必ず確認し、可能なら上からジャケットを羽織ってみましょう。
5つ目の原則は「形状」です。セーターには、かぶるタイプの「プルオーバー」や、前開きの「カーディガン」といった仕様の違いがあります。
また、首元のデザインも「Vネック」「クルーネック(丸首)」「タートルネック」などさまざまです。 これらの形状によって、着用できるシーンや与える印象が大きく変わります。
ビジネスシーンで最も汎用性が高く、スーツ(特にネクタイ着用時)と相性が良いのは「Vネック」です。クルーネックやタートルネックは、Vネックに比べるとカジュアルな印象が強くなるため、着用シーンをやや選びます。 ご自身の働き方やシーンに合わせて最適な形状を選ぶことが、失敗しないセーター選びの鍵となります。
次は、スーツにセーターを組み合わせたコーディネート例をご紹介します。
セーターの取り入れ方にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

グレーのスーツにVネックセーターを合わせたコーディネート。
爽やかなブルーのセーターはハイゲージニットなので、上からジャケットを着用しても着膨れしにくいのが〇。

グレーのスーツにタートルネックセーターを組み合わせたコーディネート。
タートルネックセーターは深みのあるカーキ色で、秋冬らしい落ち着いた雰囲気を演出しています。

スーツにフルジップセーターを組み合わせたコーディネート。
ややスポーティーな印象のフルジップですが、襟元から覗くネクタイがきちんと感を演出しています。
オフィスカジュアルにぴったり
今回は、スーツにセーターを着用することの可否やセーター選びのポイント、コーディネート例をご紹介しました。
スーツ・紳士服のはるやまでは、スーツスタイルやビジネスカジュアルに合うセーターを種類豊富に取り扱っています。
スーツと相性が良いセーターをお探しの方は、ぜひ一度はるやま公式オンラインストアをチェックしてみてください。
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1974年の設立以来培ってきた圧倒的な流通経路を駆使し、大量仕入れや国内外の生地メーカー様との共同開発などで素材の低コスト化に成功しました。
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